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初めての"喜び"~vs長谷部誠選手~

更新日:2019年1月31日





僕は幼馴染の影響で小学校小学校3年生の時にサッカーを始めました。

仲間に比べ背も低く、足も遅く、なかなかレギュラーになれない日々が続きました。

高学年になるにつれて仲間が次々にトレセンに選ばれていく中、僕はなんとかその小さい体でまずは少年団で試合に多く出れるように運動量や守備のしつこさを武器にしようと必死に頑張っていました。


チームには良い選手が揃っていたこともあり、藤枝市少年団リーグでは3連覇、静岡県大会では常連チームとなり、地元地域では強豪として一目置かれる存在になっていました。

そして藤枝市内には同じようにトレセンに選ばれている選手が多い、強いチームがもう一つ存在しました。

そのチームの主将で中心選手だったのが元サッカー日本代表主将の”長谷部誠”選手でした。

テレビで紹介される長谷部選手の幼少期のストーリーでは高校時代に急成長した遅咲きの選手とよくみかけますが、小学生の頃から全ての面においてレベルが違いました。


小学校6年生時の市内リーグ戦直接対決の日。

勝った方が優勝に近づく大一番です。

その試合の日の朝、僕は監督から特別な役割を言い渡されました。


「長谷部をマンマークしろ、攻撃している時も離れずにプレーを封じるんだ。」


いつもは他の良い選手達が活躍し称賛され、勝利を重ねてきました。

自分に特別な役割を与えてもらった事が無かったので、これを聞いた後は緊張も増しましたがキックオフ直前にはその役割を与えられた喜びとやりがいを沸々と感じ、いつも以上にワクワクしていました。

キックオフから試合終了まで僕は長谷部選手の横から離れずに、一度交わされても追いかけて体を投げ出し、なんとか伸ばしたつま先でボールを触り、長谷部選手の自由を奪うことにトライし続けました。

抑えきれず仲間に助けてもらった場面も多くあったことでしょう。

試合は1-0で勝利。

得点やアシストをしたわけでもないのに監督や父兄さんやチームメイトからこの勝利の殊勲者だと言ってもらえました。


その時の”喜び”はこれまで感じたことのない大きなものだったと共に、自分にもチームの為になることが出来たんだと自信をつけ、"役割・期待・やりがい"を与えてもらうとこんなにも喜びを持って熱くプレーすることが出来るんだと、この時学びました。


そしてそのきっかけになってくれた長谷部選手には今でも感謝していますし、日本を代表するサッカー選手になり、素晴らしいプレーと活動をし続けていることに最大限の敬意を表すると共に今後も心の中で応援し続けていきたいと思います。


今になって考えるとこのストーリーでは試合での一役割の話ですが、フットサルでは"役割・期待・やりがい"は一人一人にあらゆるプレーが必然的に託されているので毎秒毎秒存在するものですし、仲間との役割分担も非常な重要な要素です。

また親御さんなど身近に一生懸命に応援してくれる人が周りにいてくれるのであればそれは常に与えてもらっているものです。 しかし育成年代の選手達は当たり前に存在するこれらのことになかなか自ら気づいて喜びを見い出すことは難しいです。


当スクールの育成年代の選手達には難易度は関係なく、一人一人に合ったその"役割・期待・やりがい"を常に伝え続ける努力をし、存在意義を感じてもらいながらモチベーションを上げてフットサルに取り組んもらえるように指導しています。


「長谷部を封じるんだ。」

と同じ勇気が湧くような"役割・期待・やりがい"を常に選手達には与えていきたいです。


人間である以上、一番のモチベーションや喜びは自分自身を他者から認めてもらい、期待され、応援されることです。

それに対して上手くなったり、試合で活躍したり、試合で勝ったりすることではなく、”成長に向かって常に一生懸命に取り組む姿勢”がそれに応えることと考えています。

そしてその姿勢はフットサルやスポーツの現場だけでなく、生きていく上で様々な場面で活かされることになります。

そして育成年代の選手達にはいつの日か”成長に向かって常に一生懸命に取り組む姿勢”を持ちながら、人へ"役割・期待・やりがい"を与えてあげれる人になってほしいと願っています。 それは子供達に限らず、大人もずっと学び続けていく以上同じなのかもしれません。

長谷部選手もきっとそのような存在として日本代表にいたのかと思います。

最終的には子供も大人も垣根は無く、大事な存在同士で互いに与え合い、そして応え合っていける関係が一番成長に近づき、喜びや感動を共有することに繋がると信じています。




アルキオーネ焼津フットサルスクールでは"フットサルが本当に教えてくれるもの"を選手達にしっかり浸透させ、日々の確かな成長と未来での成功を最も大切に取り組んでいます。

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フットサルを追求、指導をしている中で自分の中で確立されていく価値観や考え方をストレートに綴っています。

皆さんに読んで頂き、良くも悪くも刺激を与えれたらこれ幸いです。

アルキオーネ焼津

クラブディレクター/奥山泰博

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